未来を自分で切り拓くこどもに育つ 広尾・高輪シュタイナーこども園
こどもを横並びにして順位をつけたり評価をしたりしない。”正解”を記憶させるのではなく、自分で転んで立ち上がることを繰り返しながら修得していくことをとても大事にしています。だから”失敗”もない。すべて経験の積み重ねととらえ、こども自身のことを認めているから、自己肯定感が圧倒的に高いこどもたち。自分でどんどん工夫して動くようになる。知恵も行動力もぐんぐん伸びていく様子を実感いただける内容です。
広尾、高輪という都心部にありながらも、木枝や葉っぱ、木の実などを見つけてはそれらで遊ぶ外あそび。
雨の日はカッパを着て雨散歩。季節や気象の移り変わりを肌で感じながら毎日外に出かけます。こどもにとっては”山登り”ともいえるほどの斜面を上ったり下りたり、でこぼこ道をどんどん歩いたり、自然の中でたっぷりすごすから、全身の感性がみずみずしく育っていきます。
1クラス9~10人の少人数制だから、こどものことを細やかに把握して個別に対応していきます。
保護者会や個人面談でこどもたちの様子を丁寧に伝え、各こどもにとって「いま必要なこと」を常に保護者と園で共有しながら子育てを進めていく方式で、家庭と園がしっかり信頼しあえる基盤となります。
「家ではこんなに食べないのに・・!」と驚きの声がよく聞かれる園のお昼ごはん。オーガニックの旬野菜と玄米が中心の厳選素材と、大きな丸テーブルを囲んで先生も一緒にみんなで食べる”大家族的ごはん”は楽しく幸せな時間です。だから自然にみんな食欲旺盛になっていきます。
無垢材の大きな丸テーブルや木の椅子、おもちゃ棚はすべて家具作家さんの手づくり。あたたかなボールやお人形、遊び道具は先生たちの手づくり。壊れたらこどもの前で修理もしてあげる。そんな環境だから温かみを感じ、大人でもいつまでも居たくなるほどの心地よさが満ちている保育室です。
当園では、都心部だからこそ、自然に寄り添うあり方を大切にした過ごし方をしています。
園にあるものは、生命力を感じさせる、あたたかで力強いものを使用しています。手しごとから生み出されるくらし(園生活)の形が、こどもの生きていく知恵と想像力を育みます。
おかげさまでこどもの成長で「本物」を大切に考えられている親御様に選ばれています。
「こんなに”遊び込める”こどもって、なかなかいないですよね」
と、保育の様子をご覧になる方からよくいただくお声があります。
実際、当園のこどもたちは、1歳2歳のちいさなこどもから、小学校に上がる前の幼稚園年長さんまでいますが、
みんな本当にすごく集中して遊びます。
こどもは朝、お部屋に入ってきたらすぐに自分が使いたいものを手にして動き出します。
どんなことをしたいか、自分でわかっているのですね。
その手にしたもの(おもちゃ棚にあるもの)を組み合わせて
あそびを展開していきます。
自分でああしようこうしようと考えながらあそびを創り出していく毎日は、
大きくなったら人生を切り拓いていく力へと変容していくので
先生たちはこの様子をとても大事に見守っています。
人生の歩み方をも左右する時期だからこそ、
こどもたちには「本物」だけを用意し、
ものごとの本質をとらえる感性をしっかり育んであげておきたいと考えています。
本物を知る人だけが偽物に気づくと言われます。
人生の一番最初の段階で必要なことは、
「本物を知っていくこと」に尽きます。
おもちゃやテーブル・椅子などの家具は全部自然の素材。
食べるものも、丁寧に安全に作られた「本当の味」をもつオーガニック野菜が主役。
そして、こども自身が本物として成長していくために、
先生たちの言葉は、必要な時だけに適切な言葉で発せられます。
こどもを動かすために褒めたり、こどもを止めるために怖がらせたりすることは一切ありません。
どうすればいいか、だけをこどもにわかる言い方で伝えるだけです。
余計な装飾が、園の環境にも食事にも、そして先生たちの対応にも全く見当たらない。
とても素朴で質素だけれど、そのクオリティには最大限こだわる方針を徹底しています。
だから、「この園のこどもたちはすごく”こどもらしい”ですね」と言っていただけるのだと思います。
こどもたちはいつも前向きで自信を持っている。
ものごとを創り出すちからを生かして遊び込んでいる。
この園での日々はそのままこども自身の未来を切り拓く力になっていきます。
季節ごとの行事と、そのための手しごとを柱にして、1年の流れを創りあげ、こどもは季節を体全体で知っていきます。
新しい年度の始まり。先生たちはおもちゃを手直ししたり新しく作ったりしてお部屋の準備。前年の秋に植えたチューリップの球根が花開き、新入園のこどもたちが仲間入り。これからの一年に胸が膨らむ季節です。
七夕の短冊は和紙を水彩絵の具で染めて作ります。染めた和紙を乾かすのも、梅干しの梅を干すのも、太陽の光あってこその仕事。この季節はお日さまに感謝の日々。夏休み前には、親子参加でのなつまつりを楽しみます。
春に芽吹いた小さな命が実りを迎える時期。園では収穫祭を行い、秋の実りを感謝とともにいただきます。
この時期はみんなで持ち寄った野菜やくだものを部屋に飾り、秋の実りの特別おやつをいただくのでこどもたちは大喜びです。
夜が一番長くなる冬至の頃。火を灯したろうそくの優しい輝きがこどもたちを包みます。ろうそくは、みつろうを溶かして手作り。12月は保育室の大きな丸テーブルの中央にろうそくが飾られ、食事のたびに光を灯します。
寒い冬が終わりに近づき、だんだん春の気配が訪れるころ、こども園の1年も締めくくりの時期をむかえます。
こどもたちはそれぞれひとつ上のステージへと進むことへの期待に胸をふくらませます。大事に丁寧にすごしてきた日々を力に、ひと回り大きくなったこどもたちが最高に輝く季節です。
幼稚園部在籍 S様
講座の内容の中でも特に、同じ生活リズムがこどもを安心させることを知り、子育てが変わりました。
以前はその時の状況で、お風呂と食事の順番が逆になったり、私がおもちゃをしまう場所も違ったり。それを、公園から帰ったらまずお風呂、と決めて繰り返していると、こどもは帰ると自然とお風呂に向かうようになりました。
おもちゃの位置を決めて私がいつも同じように片付けていると、こどもも同じ場所に自然に片付けることが多くなりました。
こどもに、”次はお風呂だよ”、”片付けて”、と言う回数が減り、私は楽になりました!
また、こどもの行動や発言を客観的に捉えられるようになりました。
いつもよりこどもがぐずる時は、自分とこどもの行動を振り返ってみて、”昨日慣れない場所に行ったから疲れてるのかな”、など、イライラせずに一呼吸置けることが多くなりました。
こどももそうですが、私が一番落ち着いた気がします。大事なことを教えていただいたと日々感じています。
一般参加者 S様
日頃から悩んでいたことが解消できてスッキリしました。
息子との関係が悪化していたので、今日教えていただいた手遊びをしてたっぷりと可愛がり、良い関係に戻れるようにしたいと思っています。
また、こどもがすごしやすいように、家の中の環境を整えることも大切だと感じました。帰宅後はすぐに模様替えをしたいと思います。
広尾1・2歳児クラス卒園児母 S様
親子共々、穏やかな時間を過ごさせていただき感謝しております。
日頃は時間に追われ気忙しくしており、大人が手しごとをしている周りをこどもが何気なく遊んだり覗き込んだりすることが、あれほど温かく穏やかで貴重な時間になるということに気がつきませんでした。
こどもたちも、遊んでいるのに、ふと急に覗き込んで「やってみたい」と興味を示してくるので、こどもの本能を感じま した。
普段は、こちらが用事をしている時にこどもたちが声を掛けてくると、つい「あとで」「ちょっと待っていて」と口にしてしまいますが、大人のやることをこどもは自然に見て学んでいるのだということを心に留めて生活していきたいと思いました。
ありがとうございました。
また機会があれば、講座に参加したいと思っております。
I・S
1年前から近所ということもあり、またお友達の紹介でれんげクラスに通い始め、自然素材の優しいぬくもりを感じて、2歳の時に1・2歳児クラスに入園しました。
こどもと長い時間離れるのはとても心配で不安な気持ちになることもありました。
初めての登園では、私の気持ちとは反対に息子は嬉しそうに中に入っていったのを今でも覚えています。
先生という言葉を最初に覚えて、今ではお友達の名前もたくさん言えるようになりました。
また、先生たちが写真を撮ってくださるので、お散歩中の笑顔や一生懸命な顔、家では見られない一面が見れて成長ぶりを感じることができます。
今はこども園では年長さん。下の子の面倒を見たり、お手本になるよう、元気でたくましく育ってくれることを願っています。
そして、いつもお世話になっている先生たちには感謝の気持ちでいっぱいです。
一般参加者 S様
子供の人見知りが激しく人付き合いや環境への適応もかなり慎重な性格なため、もう少し負担の少ない環境をと思い高輪シュタイナーこども園を見つけました。
少人数でとても家庭的な雰囲気であることや、それまで知らなかったシュタイナー主義に基づいた保育方針に魅力を感じたので、1歳7か月だった2013年の4月から通い始めました。
他の保育園にはあまり感じなかった魅力は、余計なものがなく、流れている空気が素朴で穏やかなところでしょうか。
昨今の早期教育ブームに興味がないと言えば嘘になりますが、就園前の小さな子供には手しごとや散歩から季節の移り変わりを感じたり、家族・家庭以外にも安心できる人・居場所があるということを知ることのほうが大切に感じ、このこども園はそれを感じることができるのではないかと思いました。
好きな先生やお友だちと、遊び・散歩・ごはん・お手伝いと毎日同じリズムを繰り返すことで、臆病な息子が安心した顔つきをしていることが何より嬉しいです。
M・S
保育施設に預ける勇気をなかなか持てずにいましたが、仕事の復帰のために預けることを余儀無くされて、たくさんの選択肢の中からやっと巡り合ったこども園でした。
先生方はこどもたちにたっぷりの愛情を注いでくれているのがとても良く伝わってきます。親の希望にもとても丁寧に対応してくださいます。
日々の激務を全く感じさせない先生方の穏やかさは、学ぶべき点が多々あり、育児の相談にものってもらっています。
穏やかで刺激の少ない遊びをたくさんしているようです。
娘は外遊びが大好きになりました。虫を指差したり、カラスの鳴き声を真似したり、道端の花や木を気にしたり、自然や生き物に今まで以上に興味を持つようになりました。