【乳幼児期のこどもにふさわしい食事】
とはどのようなものでしょうか。
戦後日本で広まった欧米型の脂肪分や糖を多く含む食事に比べ、
カロリーや脂肪分の少ない健康的な食事といえるのが、
穀物や季節の野菜、海藻を中心とし、
出汁や味噌、醤油、漬物等の発酵食品で
風味や香りを補った日本の伝統的な献立です。
「甘味と油」は常に飢餓と戦ってきた人類が根本的に好むものですが、
「ごはんと出汁や発酵食品の効いたおかず」
はそれに匹敵する満足感があります。
乳幼児期の集団保育の場での食事(おやつ・昼食)は、
小学校の給食を「好き嫌いなく早く食べる」練習の場ではありません。
早く始めれば早くできるようになる…
その結果人よりよい成績がつく…
成功した大人=人生の覇者になる…
我々大人に信頼しきった眼差しを向ける小さな人に望むことはそういうことでしょうか?
就学前は小学校の準備、
小学校は中学校の準備、
高校大学は就職の準備…
いつもいつも「準備」に追われてしまっては、
その時々のふさわしい発達の機会を逃すことになります。
やり直しはいつでもできることですが、
やり直しの方が大変なのは周知の事実です。
シュタイナー教育は一般になされているよりも、
すべてがゆっくりと進んでいるように見えます。
しかしシュタイナー教育が起った100年前の人間と今日の人間。
乳児の発達が著しく変化しているわけはありません。
100年というのはたったの3世代です。
この100年間で世界中にシュタイナー教育は広がりました。
人間の発達にそって、
世界のどこでも根本では変わらない教育がなされています。
【日本の乳幼児にふさわしい食事】というものは、
ひとことでいうと、
100年前と変わらない、
日本の伝統的な和食をベースにしたもの
といえます。