今回のテーマは
「眠りの大切さ」。
実はあることのために、
昔私が学んだ「シュタイナー幼児教育者養成コース」でのノートを読み返していました。
そのときに偶然、
『眠りの大切さ』というタイトルのプリントが 1 枚、
目に留まりました。
もうこれは皆さんにぜひシェアしたい!
と率直に思った次第です。
お子さんの睡眠時間のことで、
迷ったり悩んだりされているご家庭も結構多いですよね。
早寝早起きがいいのは分かる。
でも、どこまでそれを遵守すべきなのだろう??
そこで、今日発掘したこの文章をそのまま、
かいつまんでということになりますが、
みなさんにご紹介したいと思います。
以下、⻑文になりますので、
お時間のある時にじっくりお読みください。
この文章は、小学校低学年のこども
のいる家庭向けに書かれているものですので、
その前の段階にいるこどもたちは
文中の時間帯よりも
もう一足早い時間帯がふさわしいことを念頭に
お読みください。
ではさっそく。
↓↓
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『眠りの大切さ』
著者:医学博士スーザン・R・ジョンソン
私はもうすぐ 7 歳になる息子を
夜 8 時までに寝かせつけるのに
今でも苦労しています。
実に不思議なことに、
夕食を 5 時までに済ませ、
6 時頃までに息子の活動を鎮めていくことができた日には、
7 時半にお話を読むとすぐに眠りにつくことがほとんどです。
ところが 6 時や 7 時まで夕食がずれこみ、
8 時か 8 時半になるまで活動を鎮めることを始められなかった日には、
息子はもう一度元気を盛り返したようになり、
夜の 10 時か 10 時半まで目覚めて活発にしています。
そんな日の翌日の息子は大変です。
朝起きて朝食を食べ、時間通りに学校へ行くのが難しく、
一日中疲れていて、いつもより苛立っています。
なぜこのようになるのでしょうか?
(中略)
どうやら私たちが良い夜の眠りを得るには
肝臓が関係しているようです。
肝臓は私たちの明日のための活力のレベルを規制しており、
満ち足りた気分でいられるか、
抑圧された気分でいるかなど、
気分全体の状態に関与しています。
肝臓は太陽の周期に従って働きます。
夕方 6 時頃、肝臓はそろそろ眠りたいと思い、
翌日使われるための糖(グリコーゲン)を蓄え始めます。
その時の肝臓は、
もう重い食事を処理したくありません
(特に 3 時以降の高タンパク・高脂肪の食事)。
こどもたちが夜遅くまで起きていると、
この肝臓の代謝が脅かされることになります。
肝臓は糖を蓄えられなくなってしまうのです。
私たちの体は、
目を覚まして活動するために血流の中に糖を必要とします。
そこで体は肝臓に対して、
その処理過程を逆転させてグリコーゲンを分解して等を供給するように命じます。
こうして私たちは血糖を増やして 2 度目の元気を得られるのですが、
それは実は、明日のための活力を使い果たしていることに他ならないのです。
肝臓は明日に必要なグリコーゲンを
それ以上蓄えることができないので、
翌日、私たちの肝臓にはグリコーゲンが残っていません。
そうなると私たちの体は、
その機能を保つために、
今度は副腎からのストレスホルモンの分泌を要求します。
このホルモンは血糖を増やす働きをしますが、
同時に心拍数を増やし、
血圧を上げ、
免疫力を弱めます
(=風邪を引きやすくなります)。
ストレスホルモンが働いているときは、
手足に向かう血管が収縮するため
手足の冷えを生じるので、すぐわかります。
(中略)
日頃から動きが多く、
学校でもおとなしく話を聞くことが難しいこどもの場合、
早く寝かせることと、
砂糖を控えることが実に大きな助けとなるでしょう。
深夜 12 時前に得た睡眠は、
体を回復させるものとして倍の価値があると言われています。
ですから夜は早く寝て、
(低学年のこどもなら 7 時から 8 時、
大人なら 9 時から 10 時)、
そして
早起きをして仕事をする方がはるかによいのです。
これはベンジャミン・フランクリンの、
「早寝早起きは、人を健康に、裕福に、賢くする」
という言葉にも含まれている真実なのではないでしょうか。
(以上)
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いかがでしょう?
お子さんの一日の“よい収束”に向けて、
夕方以降の過ごし方がどれだけ大事になってくるか、
思いを馳せていただけたら何よりです。
こどもが将来的に充実した学校生活を経て、
社会人として存分に活動していく力は、
いまこの幼児期に蓄えられている
と思っていて間違いないと私は思います。
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発行 高輪・広尾シュタイナーこども園
責任者 赤川幸子
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